Coach 馬車

コーチング

コーチングのはじまり

 

 

そもそも何でコーチングって言われはじめたの?

 

コーチング(Coaching)は知っているけど、なぜコーチングと言われるようになったか、ご存知ですか? 馬車の名前が由来とは聞いたことあるけど。。。本当はどうなの?そんな疑問に答えていきたいと思います。

 

知らなかったコーチングの世界への理解が深まるかもしれません。ぜひ、読んでみてください。

 

 

Contents

コーチ(Coach)の語源はどこから始まる?

 

 

コーチングの中に使われている言葉、コーチ(Coach)はそもそもどこから始まったんでしょう? 辞書で調べるとこんな意味が載っています。この意味を頼りにしながら語源を調べてみました。(※1

 

 

コーチ(Coach)
<名詞>
 ・コーチ、指導者、家庭教師、指南役
 ・〈米〉《スポーツ》監督
 ・〈英〉長距離バス
 ・〈米〉〔飛行機の〕エコノミー席、普通席
 ・〔鉄道列車の〕普通客車
 ・大型四輪馬車
<他動詞>
 ・~に稽古をつける、指導する、~の家庭教師をする

※1 英辞郎 on the web

 

 


ハンガリーの小さな村で生まれた馬車の名前が由来!


 

 

『コーチ(Coach)』の言葉の起源は15世紀までさかのぼります。

 

すべては、15世紀、マーチャーシュ王の時代のハンガリー北西部にあるコチ(Kocs)の村から始まります。この土地で、初めてばねのサスペンションを使った馬車の製造が始まりました。この馬車は、当時知られていたものよりも大きく、より快適なものであり、村の名前にちなみ“コチ(kocsi)の馬車”と呼ばれます。のちに各国で“コチ(kocsi)”だけでサスペンションを備えた馬車のことを意味するようになりました。

 

16世紀になると”コチ”は人気となり、ヨーロッパ全土で製造されるようになります。そして、ドイツ語で ”クッチェ(kotsche)”、フランス語で”コーシュ(coche)”と呼ばれるようになりました。そして、1866年にアメリカで鉄道客車のことを英語で『コーチ(Coach)』と呼ぶようになったのです。(※2

 

 


『コーチ(Coach)する』をはじめて使ったのはなんと!イギリスの学生さん!!


 

 

皆さん、驚かれるかもしれません。『コーチ(Coach)』という言葉は、スポーツではなく、大学で最初に使われるようになったのです。それを使い始めたのは、18世紀のオックスフォード大学の学生たちです。あるとき家庭教師が、学生を”試験に合格するという目標に迅速かつ快適に運んでいること”に気づき、その行為を快適な馬車に例えて、『コーチ(Coach)する』と呼ぶようになったのが始まりです。(※3

 

 


スポーツの『コーチ(Coach)』はいつから使われ始めたの?


 

 

でも、多くの人が『コーチ(Coach)』と聞くと、スポーツ選手に指導している姿を思い出すのではないでしょうか?じゃあ、それはいつから使われはじめたのか?どうしてスポーツの場面を思い浮かべるのか?そんな疑問が浮かんできませんか?

 

それではみなさんにお聞きします。

 

スポーツの発祥の地と聞かれるとどの国を思い浮かべますか?

 

 

そう英国です!英国が発祥と言われるスポーツは、フットボール(サッカー)、ラグビー、テニス、ゴルフ、クリケット、アルペンスキー、ボクシングなどたくさんあります。ただ厳密にいうとスポーツを発明したわけではなく、その競技にあった道具を発明し、ルールなどを整備したので発祥の地と言われているのです。こうしたスポーツの体系化が進んだのは、19世紀半ばで、英国で人々がスポーツをする時間的、経済的な余裕ができた頃に重なります。

 

 

その中で選手がプロ意識をたもつための『コーチング(Coaching)』が必要とされ、のちにその体調管理や士気を高める仕事の専門家として『コーチ(Coach)』の役割が1914年までに確立されたのです。ときに、第1次世界大戦では、軍部が体調を監督し、士気を高めるチーム開発するためにコーチを探していたとも言われています。

 

こんな歴史を知ると『コーチ(Coach)』と聞いて、みなさんがスポーツの場面を思い浮かべるのも不思議ではないのではないでしょうか?(※4

 

 


エグゼクティブに必要な要素は「オン・ザ・ジョブコーチング」!


 

 

それでは、仕事の場面で『コーチ(Coach)』もしくは『コーチング(Coaching)』という言葉が使われるようになったのはいつ頃なのでしょう?

 

『コーチング(Coaching)』が経営において導入されるようになったのは、1950年代までさかのぼります。その当時、ハーバード大学教授であったマイルズ・メイス(Myles Mace)氏が『Developing Executive Skills(アメリカンマネジメント協会,1958)』と『Growth and Development of Executives(ハーバードビジネススクール,1959)』に出版した著書の中で、マネジメントスキルである「オン・ザ・ジョブコーチング」として初めて紹介しました。それから、1980年代になるとコーチトレーニングプログラムが世界で提供されるようになります。(※5)

 

 


まとめ


 

 

コーチングのはじまりである『コーチ(Coach)』の語源について、4つのことをお伝えしました。

  1. 『コーチ(Coach)』の語源は、ハンガリー・コチ村の名産品である馬車の名前がはじまり
  2. 『コーチ(Coach)する』と使いはじめたのはイギリスの学生さん
  3. スポーツの『コーチ(Coach)』のイメージが拡がったのは、スポーツ発祥の地であるイギリスで選手を支援する『コーチ(Coach)』が必要とされたから
  4. エグゼクティブのマネジメントスキル「オン・ザ・ジョブコーチング」として注目される

この記事を書くためにコーチングの語源を調べていると、まだまだコーチングの世界は広いなと感じました。他にも語源があるかもしれません。ぜひ、みなさんも知っていたら教えてくださいね。

 

 


<出典>

※1 英辞郎 on the Web

※2 コーチ語源 Wikipedia

※3 コーチ(スポーツ)語源 Wikipedia

※4 スポーツ発祥の地 

※5 The Future of Executive Coaching:Analysis from a Market Life Cycle Perspective Where are we, where are we going, and how do we prepare for what’s next?with Commentary(By Sheila Maher, M.B.A., M.A. and Suzi Pomerantz, M.T., M.C.C. )

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